広報PRの仕事
企業は、外部に対して常に情報を発信しています。新しい商品、新しい店舗、役員が交代した、お客様向けのイベントを開催するなど…。その発信ルートは、マスコミを通した伝達のみならず、自社が運営するホームページやSNS、TVCMなどの広告、お客様との直接的な接点、たとえば営業担当者やコールセンターなど、多岐にわたります。
「広報PRとは」の記事で、グローバルPRのキーワード「PESO」を取り上げましたね。
P:Paid Media (お金を払って行う広告)
E:Earned Media (信頼性のあるマスコミなど第三者の発信を通じて、よい評判をもたらす活動)
S:Shared Media(ソーシャルメディアでの情報提供)
O:Owned Media(自社メディアでの情報提供)
もしあなたが「広報・PR」のセクションに配属になったら、上記のうちEarned Media、Owned Media, Social Media に携わる可能性が高いです。
まずEarned Mediaの仕事を大まかにお話ししますね。例えば、みなさんが最近ネットニュースで読んだA企業の新規事業の話や、テレビで見たBブランドの新商品は、ほぼ間違いなくA社やB社の広報担当者が関わっています。
担当者は、マスメディアやウェブメディアの記者に対し、自社に関する正しい、魅力的な情報を提供し、その内容を記事や番組で扱ってもらえるよう働きかけます。マスコミに配布される公式発表資料はプレスリリースと呼ばれ、記事やニュースの内容のベースになります。このような仕事は「メディア・リレーション」と呼ばれ、担当者はプレスリリースを作成したり、記者会見を行ったり、記者とのコンタクトポイント(接点)になって情報を提供します。
新聞やテレビには、いいニュースだけではなくて、悪いニュースもたくさん溢れていますね。企業や団体の幹部の汚職疑惑、アイドルグループとファンとの間に起こったトラブル…。メディア・リレーションには、良いニュースを発信する「攻め」の仕事もあれば、事件が発生したときに対応する「守り」の仕事もあります。良い時も悪い時もマスコミとの接点はメディア・リレーション担当者が担うことで、情報の一元化が図られ、正しい情報が発信され、憶測や噂が飛び交うことを最小限に抑えることができます。
Owned Mediaでも、攻めと守りの仕事があります。どちらの場合でも、マスコミ発表と内容・タイミングを連動させて、公式発表の内容をホームページに掲載します。テレビのニュースでも、企業のホームページの画面が映されることがありますね。それは、ホームページがその企業の公式発表を伝えているからです。
Social Media(SNS)も、マスコミ発表やホームページと内容・タイミングを連動させて情報発信を行います。SNSは、とにかく「速報性」「拡散性」「伝達力」が特長です。2018年12月4日に始まった PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」、PayPayで支払ったら20%還元されるというもので、利用者がシェアしたアプリ決済画面のスクリーンショットをご覧になった方も多いと思います。このキャンペーン、予想を上回る反響でわずか10日で100億円分が還元されてしまったそうです。似た話では、企業ではありませんが、ZOZOTOWN前澤社長の「総額1億円のお年玉」も話題になりましたね。ツイッターのリツイート数は、530万を超えて世界一の記録更新となったそうです。一気に拡散するだけに、リスクが大きいのもSNS。異物混入の写真など、不祥事や誤った情報、非難・批判も一気に広まるので、発信者としては細心の注意が必要です。
あなたが「広報・PR」の配属になったら、どの担当になろうとも、Earned・Owned・Social、そしてPaidである広告含めて、すべてのメディアでの発信について事前に把握をしておくこと、そのために各担当者と情報交換を緊密に行うことが大切です。このような連携を通じて、常に統一されたメッセージが社外に発信されるのです。
ここでは「PESO」のメディアを中心にお話ししましたが、図のとおり、社外に対する発信はお客様との接点である部門(営業部門やコールセンターなど)や、官公庁や投資家と接する部門も担います。広報セクションの役割は、メディアのみならず、それら部署との連携や、自社の社員に対する正しい情報発信も含まれます。
アネティは、それぞれの企業様のニーズに応じて、パートナーとしてコミュニケーション活動を支援いたします。広報PR業務でお困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせください。私ども株式会社アネティは、御社の「広報PR」担当者様のパートナーとしてお力になれるよう精いっぱい努力させていただきます。アネティの特長も併せてご覧ください。
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