広報PRと広告の違い
1.広報PRと広告の違いとは
広報PR(Public Relations)とは、本来「社会の人々に理解してもらい、信頼関係を築き、最終的にファンになってもらうためのコミュニケーション」という意味を持ちますが、日本ではどちらかというと「PR=何かをアピールする、宣伝する」といった意味合いで使われることが多く、そのため、広告(Advertising)と混同されがちです。
広報PRも広告も、企業・団体やその商品・サービスを知ってもらうために行うという点は共通しており、そのためにマスメディアを活用します。もちろん、近年はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やオウンドメディア(自社運営メディア)を通じて自ら情報発信ができる時代になりましたが、まだまだマスコミの効果も健在です。
マスメディアを活用する場合、広報PRと広告にどのような違いがあるか、表にまとめてみました。
広報PR | 広告 | |
---|---|---|
掲載方法 | 記事・報道 | 広告・CM |
掲載の決定権 | メディア | 企業(広告主) |
情報の特性 | 客観的 | 主観的 |
情報の説得力 | 高い | 記事に比べると低い |
メディアに支払う掲載費 | 無 | 有 |
メディア側の担当者 | 記者・編集者 | 広告部・広告局 |
代理店・コンサルタント | PR会社 | 広告代理店 |
広告が「メディアに料金を払ってスペースを買う」のとは異なり、広報PRは「メディアが価値ある情報とみなして取り上げる(報道する)」ことを目的とした活動です。広告の場合は、料金を払うわけですから広告主である企業・団体側の意図通りに露出できる点がメリットですが、広報PRの場合、いつどこでどのように取り上げるかがメディア側の判断に委ねられるため、コントロールできない難しさがあります。しかし、第三者が客観的に取り上げている情報ということで、その「信頼性」は圧倒的に高まります。
2.PR会社と広告代理店の違いとは
広報PRと広告宣伝の違いがわかりにくいことと同様に、PR会社と広告代理店の違いも、この業務に携わったことのない人にはわかりにくいと思います。実際、「当社はPR会社です」と説明しても、「ああ、広告の会社ね」という反応をされることがよくあります。そして業務的にも、重なる部分が結構あります。大手広告代理店が広報PRの範疇まで対応するケースもありますし、PR会社が広報PR活動との相乗効果を出すために広告を扱うこともあります。SNSを活用したキャンペーンなどは、広告代理店もPR会社も行います。
ですが、それぞれ似たようなことをやっていながらも、やはりそのスタンスは異なっています。
3.PR会社は信頼獲得のために活動する
1.で、広報PRとは「社会の人々に理解してもらい、信頼関係を築き、最終的にファンになってもらうためのコミュニケーション」だと説明しましたが、信頼されるためにはその裏付けが必要です。例えば、広報PR活動の一環として作成する(情報をマスメディアに知らせるための文書である)プレスリリース(ニュースリリース)には、事実しか書くことができません。商品やサービスの説明に、誤解を与えるようなデフォルメした表現や数字を使うことは厳禁です。一方、広告は、その商品やサービスを印象付けるために、その特長を強調した表現や見せ方をすることがあります。もちろん広告にも審査基準があり、嘘偽りを掲載することはできませんが、見る人に事実を伝える報道と、インパクトを与えようとする広告では、その根本的なところが異なります。
また、信頼を獲得する活動には、適切なリスク対応を行うことも含まれます。例えば、事故や不祥事があった場合、それを対外的にどのように説明し対応していくか、そのサポートをするのもPR会社の役割です。
広報PRと広告は、近いところにありながら、やはりその意味合いがかなり異なるということが、おわかりいただけたでしょうか。もし予算が確保できるなら、広報PRと広告のそれぞれのメリットを最大限に活かし相乗効果を狙っていくことが理想と言えます。
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